フリートーク


[フリートーク]

朝日新聞の虚報がきっかけで国際的な糾弾にもつながった慰安婦問題には裏があり、その動機はカネである。このような人の欲望や見込み違いが虚報を生み、戦後半世紀を経た今日まで「歴史認識問題」として扱われるものは他にもある。南京事件だ。

日本社会に対する深く、鋭い考察で「山本学」とも呼ばれる独自の境地を拓いた山本七平。その彼が青年期に過酷な南方戦場で、一下級将校として何度も死線をくぐって生き延びてきたことは意外と知られていない。

美馬聰昭『検証・中国における生体実験―東京帝大医学部の犯罪』桐書房,2013年

書に対する批判的な検証を行った。本書の内容のすべてはけして鵜呑みにすることはできないが、問題提起に見るべきものはある。とりわけ、731部隊による人体実験の犠牲者数については、初期の説である3000人台を本書が補強することにつながるのではないか。

尖閣諸島の領有権をめぐる問題をきっかけに中国各地で発生した反日デモと暴動に、多くの日本人がショックを受けている。とりわけ、中国に進出している経済界の苦悩は深刻である。しかし、歴史を振り返れば、経済的利益を求めて中国に進出し、それがために日中友好を進めようという考えがいかに甘いものであるか、思い知らされる。

本稿では、元従軍将兵のご遺族を対象に、故人が戦時中にどの部隊でどのような作戦に従軍したのか、不幸にして戦没された場合はいつどこでどのように亡くなったのかを調べる方法についてまとめたものです。調査対象者は、陸軍将兵として日華事変以降の中国戦線に従軍した方を想定していますが、それ以外のケースにも応用できると思います。これから調査をお考えの方は参考にしてください。

一連の『正論』記事に対する検証において、筆者が唯一断定できなかったのが「カ弾」である。その後、史料を精査した結果、この「カ弾」は「代用弾」の意味であることが明らかになった。『正論』の”スクープ記事”は、やはり完全な誤報であった。

『日本軍「山西残留」―国共内戦に翻弄された山下少尉の戦後』

本書によって山西残留事件は総括されたと言える。本書の登場で、山西残留事件は、今後、歴史として扱われるようになる。

『戦争における「人殺し」の心理学』に続くデーヴ・グロスマンの邦訳第二弾が本書である(本書はローレン・W・クリステンセンとの共著)。前著では市民のみならず当の兵士にとっても意外な「大多数の兵士は人として心理的に敵を殺せない […]

本書は、タイトルにあえて「毒ガス」というインパクトのある言葉を付けているように、日本軍が実際に戦場で化学兵器を使用した”不祥事”としての史実を解明することに大きな比重を置いている。違法な人体実験や […]

総頁数が660頁を数える大著である本書は、”日本軍の捕虜政策”について、日清・日露戦争から第二次大戦、さらには戦後補償まで網羅したとする。しかし、最も注目されねばならない日華事変についての論考は極 […]

昨年に執筆いたしました『正論』の遺棄化学兵器スクープを評した記事について読者の方からのご質問がございましたので、今年5月に公になった山形シベリア史料館での政府調査結果(中間報告)と満州における関東軍の兵器引継を中心に補足 […]

実家の並びに、Yさんという大工の棟梁が住んでいた。生まれも育ちも完全な江戸っ子だった。私自身、東京生まれの東京育ちだが、実際に「べらんめえ」と言う人は、考えてみればYさんしか会ったことがない。棟梁のカシラで、皆に「親分」 […]

1940年(昭和15年)に中共軍が発動した「百団大戦」に対し、日本軍は二度にわたる晋中作戦で反撃した。上図は第一軍参謀部が作成した史料に記載されている晋中作戦の戦果だ。中共軍側の損害は、遺棄死体・捕虜あわせて1753で、 […]

上海に開設された慰安所(毎日新聞社,1938年)

先般、安倍総理は、慰安婦問題について、「軍の関与はあったが強制はなかった」という趣旨の談話をした。これを二枚舌だ何だと批判する向きがあるが的はずれである。そもそも、「軍の関与はあった」と「強制はなかった」は不可分だからだ […]

八年間にわたる「抗日戦争」において、中共こそが救国を担ったという主張が長年にわたって流布されてきた。しかし、それは嘘である。八年間におよぶ日中間の戦いで、日本軍の矢面に立ったのは常に国府軍だった。そもそも中共指導部に、日 […]

関東軍で内蒙工作を担当した松井忠雄。著書『内蒙三国志』は、世に知られていなかった辺境の謀略工作について(上官である田中隆吉の不甲斐なさを含めて)、きわめて率直に、赤裸々に綴っている。貴重な歴史の証言であり、読み物としても […]

日本軍が多数の住民を虐殺したとされる陽高事件。陽高攻略にあたった日本軍自身が事件の存在を認めている希有なケースである。ところがその経緯と下手人については諸説入り乱れている。戦後、国府に戦犯嫌疑をかけられた野砲兵第四連隊戦 […]

ラルフ・タウンゼントの著作『暗黒大陸中国の真実』についての書評(→詳しくはこちらを参照)をご覧いただいた清水様より、タウンゼントが有罪判決を受けた当時の米国司法について貴重なご指摘をいただきました。以下にご報告申し上げま […]

著者の梨本祐平は、中国経済の専門家として、満鉄、華北政務委員会、海軍武官嘱託、華北交通に奉職し、数々の政略に携わった人物だ。東大社会科学研の田島教授がホームページで「出色の回顧録」と評するように、動乱時代の日中政戦謀略の […]

山西残留事件が部数の多い媒体で取り上げられるのは稀なことだ。映画「蟻の兵隊」の撮影秘話を語るというと、どうしても販促的側面を意識してしまうが、本としての出来は良い。「ジュニア」と銘打って対談形式という手軽そうな体裁をとっ […]

月刊誌『正論』が約半年にわたって報じてきた遺棄化学兵器”スクープ”は、きわめてお粗末なものだ。引継書に化学兵器の記載はなく、月号を経るにつれ論旨もゆがんできた。真相は複雑かつ微妙だが、けして陰謀などではない。

A級戦犯の合祀は靖国神社の自由裁量の範囲であって、分祀を議論すること自体が不毛である。靖国神社は現状のまま、国は国家元首や皇族、外交使節が気兼ねなく参拝することのできる国立追悼施設の建設を粛々と進めなければならない。

保守派のオピニオン誌『正論』が六月号において”スクープ”と称して報じた「”遺棄化学兵器”は中国に引き渡されていた」という記事。すでに国会議員が国政の場でこの記事を取り上げるなど、話題を呼んでいる。ところがその論証は全くもってお粗末な限りで誤報並みの勇み足と言って良い。

「直筆ノートの発見」という宣伝文句はインパクトがあるが、それに内容が噛み合っていない印象を受けた。確かに本書が提示する米軍側の二重構造や石井四郎の小市民的素顔は新鮮味があるが、それ以上のものではない。内容全体がこれまでの […]

むかし同居していた母方の今は亡き祖父から戦前の話を聞いた。戦後起こした土建屋も酒で潰した(本当は金融引き締めが原因)、と家族に言われる酒好きで、その時も晩酌のビールを飲んで良い気分になっていたのだろう、虚実織り交ぜておも […]

「中国近現代史を根底から覆す衝撃の話題作」と帯にあるが、書かれていることが事実ならば中国のみならず、日ソ米英も含めた国際政治史の書き換えが必要なほどのインパクトがある書だ。赤裸々に描かれた毛沢東の実像には驚かされるが、そ […]

地道な取材を基にして書かれたレベルの高いルポタージュだ。煽情的なタイトルに似合わず、事実とそれを基にした批判が淡々と書き記されている。内容はもちろん、文章自体も感情的な政治的アピールはもちろん無駄な叙述もなく、とても読み […]

かつて日本でも、政策の失敗で農村を不況の波が襲い、娘を身売りするなどの悲惨な話が巷に溢れたことがある。昭和初期の出来事だったが、それから30年も後に、隣の中国では昭和初期の農村不況とは比べものにならない規模の悲劇が起きた […]

良書だ。帯に書かれた「中国ルポの金字塔」という自画自賛の言葉も(褒めすぎではあるが)嫌みには感じられない内容だ。中国本にありがちな著者の思い入れや偏見の強いアピールがなく、報道・ルポとして王道の内容であるとともに、それで […]

米国外交官が今から70年も前に書いた中国本、という触れ込みはキャッチコピーとしては強そうだが、中身は怪本の類といって言い過ぎではない。著者は福州副領事を最後に職を辞した三十歳代(本書執筆時)の元領事官で、その職責からも骨 […]

自他共に認める歴史好きの人でも、一次史料にまで手を伸ばすのには遠慮する人も多いようだ。実際に史料を収蔵している場所では平日利用が原則なので、私のように本業(サラリーマン)とは別にプライベートで歴史を調べている人にとっては […]

よく戦争は人を狂わすという。ある意味で正しいが、それを前提に戦地にいる日本人全員が非道に変わり得るという考えは危険だ。

私の手元に4枚のセピア色の写真がある。戦時中に内モンゴル(内蒙)で撮影されたらしいその写真は気味の悪いものだ。その写真は広漠たる草原を背景に、処刑されたのか、首を斬られた数人の人頭が丸太の支柱や電信柱に吊された風景が写っ […]

中国で反日デモが頻発している。在留邦人が怪我をし、北京、上海、瀋陽では外交公館に危害が加えられた。中国は日本の謝罪と賠償要求を拒否し、責任は”過去の歴史を反省しない”日本にあるとしている。中国の主 […]

中国山西省に古来から伝わる武術を日本で教えているクラブ(心意倶楽部)があり、そこのホームページで興味深いことが書かれていた。戴氏心意拳というその武術は、山西省の祁県に代々伝わっているもので、もともとは晋商の豪族・戴一族が […]

著者である別宮氏には、本書の他にも日露戦争を題材にしたものがある。この本を読んだ人は思うだろうが、あの”通説”が実は正しくなかったとすると、では何を基準に本を選べば良いのだろうと分からなくなってし […]

警察庁と法務省の統計によると、中国人は在留外国人の24.1%、不法残留外国人の15.3%しかいないのに、道交法や入管法違反などの特殊犯を除く外国人刑法犯の50.9%を占めている(H15年)。しかも4人以上のグループ犯罪が […]

中学生の頃、京都嵐山にあった軍事博物館を参観したことがある。柳の葉がそよ風に揺れる風流な初夏の町並みのなかに、その博物館は高い木々に囲まれてひっそりとあった。古都で戦車や大砲を見ようという酔狂な人は少ない。博物館を訪れた […]

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